少しばかりの稲作をしています。親の代から引き続き副業的農家(サラリーマンの傍ら農地を耕作)として農地を守って来ました。稲作をするには、育苗⇒田植え⇒水の管理・他の周辺草刈りなど⇒稲刈り⇒臼引きの工程で30Kg袋詰めの玄米にして保管します。 行程で使用する機械は、田を均す「耕運機(トラッター)」、育苗箱に種をまく「種まき機」、「田植え機」、「草刈り機」、「稲刈り機(コンバイン)」、「臼引き機」、「計量器」など機器がたくさん入用になります。 一年間の収穫量は知れています。機械を購入したりするお金は、仕事で得た給料で賄ています。お米を売っても機械は買えません。冗談に「お米を買う方が安くつくなあ」とよく言います。またよく人からも聞きます。 仕事も大変な重労働です。真夏の炎天下の草刈りをはじめ各作業工程がほぼ肉体労働です。お米を売っても知れています。機械代と維持管理費、自身の労賃など考えると相当数の耕作面積を持っていないと食べていけません。 農業委員会の資料から見ると、精華町の総農家数は655戸で、内訳は、自給的農家が約半数の344戸。販売農家数が311戸で、その内訳が主・準農家数が224戸。副業的農家が187戸となっています。 2020年のJAの買取価格30Kg玄米袋で最高は特栽米の1等7,400円(232袋)最低はその他うるち米3等で4,050円でした。前年よりすべての等級で200円値下がりとなっています。(総数5,054袋 対前年△1,943) 非常に厳しい農業経営状況で農業だけでは生活することが出来ないのが現状です。それに、農業者の高齢化と後を引き継ぐ後継者の不足で未耕作地が増え、それに連れて荒廃地も増加傾向にあります。 後継者育成にいろいろな施策を打っていますが、なかなか担い手を育て増やすことは容易くいってないのが今の現状です。 精華町の農地も、耕地整理されている、木津川沿いの農地と、未整備で耕作面積の小さな単位の農地が点在する地域と条件が異なり効率的耕作の難しい地域もあり、条件的にも農業経営の難しさがありその条件に合った農業推進が求められています。 今後の農業は、法人化などの手法などを更に取り入れて、働き手の確保と農業の安定収入をどのように確保するのかが大切です。学研都市の強みを発揮し、AIなど最先技術を取り入れた農業をどのように取り入れ取り組むかが、精華町の「農」を守る重要なキーワードと考えます。